大阪にコンラッドがやってきます
久々に大阪に高級ホテルの新規開業です。
コンラッド大阪が2017年夏に開業することになりました。
大阪の中之島というところですが、大阪にあまり詳しくない方のために説明しますと
中之島は梅田から少し南方面にありますが、少し歩いたところには西の迎賓館と呼ばれていましたリーガロイヤルホテルがあります。
梅田駅(大阪駅)からは歩けない距離ではありませんが、外国人旅行客が初めて大阪に来て、スーツケースを引きながら歩くのはしんどい距離だと思います。
まあコンラッドクラスに泊まる人は梅田から歩くことはないと思いますので、最初はタクシーでいいと思います。
ある程度位置関係がわかれば、散歩がてら歩ける距離ですが、梅田の近辺は高層ビルも多いですし、道や地下街も迷路のように複雑ですので、方向音痴の方にはちょっと厳しいかもしれません。
そういう面で考えると梅田近辺ではインターコンチネンタルやリッツカールトン・ヒルトンあたりに比べると立地は不利かなという感じです。
基本的にはオフィス街に近く、飲食するところも少し歩けば高級店から大衆店まで色々見つけられるはずです。
中之島フェスティバルタワー・ウエストの中に入るようですが、33階から40階までがホテル部分となっているということですので景色はかなり期待できるんじゃないでしょうか。
部屋数は164室ということですのでそれほど多くはないですね。
ただ全室50平方メートル以上というとですので、さすがコンラッドです。
ラウンジの有無などは不明ですが、このクラスですとおそらく入るでしょう。
現在大阪はではホテル不足が深刻です。
低中高のすべての価格帯で供給不足となっています。
東京ですと高級ホテルが、新宿、渋谷、品川、銀座、六本木など複数の場所に点在していますが、大阪ではほぼ梅田近辺に集中している状況です。
ただ梅田近辺の便利な場所にそれほど大きな土地は出てきませんし、なかなか供給が進んでいません。
大阪は東京に比べてアジアから距離が近いのとLCCが充実していることから中国・香港・台湾・韓国・東南アジアを中心に観光客で常にあふれています。
ミナミを歩けば、もうここはどこの国だ状態です。
2020年には今の倍の4000万人の観光客誘致を日本政府が目標としていますので、今後は大阪、特に梅田以外の場所へのホテルの進出が待たれます。
自然災害やテロ、為替、中国・韓国とは政治的は問題もありますが、今の状況とみるとこれが一過性のもので終わると思えません。
4000万人が達成できるかは別として2020年ごろまでは伸び続けるんではないでしょうか。
しかしこういう時は外資系の方が動きが早いですね。
日本の企業はどうしても上記のようなネガティブ要素を考えてしまって、こういう時に勝負できないんでしょうね。朝日新聞の記事によると、「同ビルへのホテル進出をめぐっては、14年にロイヤルホテルと優先交渉権を結んだが、条件面で折り合いがつかず、15年7月に優先交渉期間が終わった」となっています。
今の大阪でこんなチャンス逃してどうするんでしょ。しかもおひざ元で優先交渉権まで持っていたロイヤルホテルが・・・。
海外に行っていつも思いますが、日本のホテルのサービスは世界で間違いなく1番です。海外では5つ星ホテルであっても従業員によって差がありすぎてサービスが一定しないところが多いです。
ましてや低中価格帯のホテルで日本のようなサービスを期待できる国はありません。
高級ホテルでクレームを出しても、謝るどころか「それは私の責任ではない」「それは私の仕事ではない、誰々に言ってくれ」という事もしばしばです。かと思えばすごく熱心に対応してくれる人もいたりします。
要はサービスに統一性ががなく、人頼みなところが多いんですよね。
そういう意味では日本資本の高級ホテルを育てて、世界へ日本のサービスを発信してほしいなと思いますが、日本の雇われ社長と海外の経営者ではスピード感覚が全く違うので勝負になりそうもありませんね。
経営者では欧米人に、従業員では日本人に分があるという感じでしょうか。
シャープや東芝も悪いのは従業員でなく経営者なんですよね。
10年前にシャープが台湾の企業に買収されるなんて誰が想像しましたか。
逆を言うと10年後に日本企業が世界を席巻するチャンスもまだあるという事です。
私ももっと世界を見て視野を広げたいと思います。