皇室フライト担当の元キャビンアテンダントに聞く・皇室の方々の大変さを知りました
以前ですが元CAの方とお仕事することが何度かありまして、色々興味深い話を聞く機会がありました。
その方は現在はCAを早期退職して後進の育成のためにCA希望者の大学生のための就職専門学校で講師をしています。
今はこういった専門学校に入らないとなかなかCAには通らないようですね。
立ち居振る舞いも含めてCAの難関を突破するためには色々な要素があるそうです。
その方は40代で退職したそうですが、やはり仕事は相当ハードらしく、年齢と共に特に腰やひざを痛めてやめてしまう方も多いようです。その方もやはり腰痛がひどくなり、退職をされたとのことでした。
それはそうですよね。重い荷物を毎日上げ下げして、さらにフライト中はずっと立ちっぱなしのうえ時間も不規則勤務ですから。
せっかく難関を突破した人たちでも、華やかなイメージとは違う過酷な職場に1年もたたず辞めてしまう人も多いと残念がっていました。
さて、その方は皇室フライトも以前に担当されていたようですが、フライトを通じて皇室の方々の以下のような苦労を垣間見たそうです。
天皇陛下は原則専用機を使われますが、乗務員はJALやANAから選ばれているので、お付きの方がサービスをされるわけではなく、我々と同じようにCAからサービスを受けられるとのこと。
ただ事前にお付きの方から通常のフライトとは異なる注意事項があり
・天皇陛下とは目を合わせずにネクタイ付近を見ること
・トイレに行かれた時は鍵をかけないので電気をその都度つけて欲しいこと(飛行機は鍵をかけないと電気がつきませんからね)
・陛下が希望された飲食物でも、その都度お付きの方に出していいのか確認をしてほしいことなどがあったようです。
天皇陛下って目を見てしゃべってはいけないんですね。当然私もお会いしたことはありませんが知りませんでした。
天皇陛下がトイレに行かれた際は鍵はいかなる場所でもかけないそうです。
体調不良や事故などの際のリスク管理なんでしょうね。落ち着かない気もしますが、そういうものだと思っていると慣れなんでしょうか。
ただ陛下がトイレに行かれている間は美智子さまは座席で起立してお待ちになっていたということですからその都度大変ですよね。
あと食事を終わられて、陛下がお茶をもう一杯希望されたそうで、お付きの方に確認すると、なんと断ってほしいとのこと。
やむなくお断りをお伝えすると「そうですか、それは残念」とおっしゃっていたそうですが、陛下には普通のことのようです。
要するに陛下が外出の際は我々のように好きな時にトイレに行けるわけではないんですね。トイレの時間と場所まで決まっているんです。
トイレの場所や不審物の有無まで外出先では事前にSPが全て調べているんでしょう。
我々のようにトイレに行きたくなったから、近くの駅やコンビニでと言うわけにはいかないんですね。
なので、その時間や場所以外にトイレに行きたくならないよう、水分量の調整までお付きの方が管理されているそうです。
今回聞いたのは日常のほんの一部でしょうが、我々一般人には想像もつかない苦労が皇室の方々には日々あるんだなと思った次第です。
皇室の方は生まれた時からですから、ある意味慣れているんでしょうが、外から入った雅子さんなんかはこういう環境の変化に体調を崩したのかなーと想像してしまいました。
CAさんとゆっくりお話しする機会って意外にないので、飛行機好きとしては興味深い話を色々聞けました。
また機会があれば他の話も紹介したいと思います。
今日はこのあたりで。